頭の中のアイデアを具現化するためのステップ
アイデアは身近なところから
事業として成立させるためのアイデアとは、そう簡単にまとめるのは難しい話です。アイデアの具現化もさることながら、大元となるアイデアを捻出するのにも苦労している事業主の方も多いのではないでしょうか。
実際に成功した事業を見て「あれくらいの発想がないと難しいのでは」と尻込みしてしまっている面もあるでしょう。大きな発想をしようと思うあまり、アイデアを浮かべる柔軟な思考が働かなくなっていることが考えられます。
どのような事業も、最初は身の回りにある小さなことから始まるものです。
最初から大きな発想があるというよりも、身近にあるちょっとした問題や疑問から膨らませていくことで、現実味のあるアイデアに成長していくのです。
時代の変化の先を見据える
私たちが生活する中で、時代は常に変化していきます。それは例えば、すでに成功を収めている事業の恩恵であるかもしれません。
新しい事業が定着し、それをもとに生活が営まれるようになると、またそこから変化が起こっていくという仕組みなのです。
つまり、今から起こす事業に関しては、その先の変化を見据えてその変化に対応するにはどのようにすればよいかというビジョンが、大きな鍵となるのです。将来のビジョンを先に見据えることから始まり、その状況においてはどういった事業が求められるかを想像するという手順を踏めば、何を行うべきかが見えてきます。
それは、先を見据えることと同時に、その将来から逆算して今始めるべきことを突き止めるという動きにもなります。時代の変化によって今起こっていることに対して、なぜそうなったのかを逆算して考えると、その状況に対して何が必要かもわかってくるわけです。
アイデアシートを作って具現化する
前述のような手順をたどって、やるべき事業内容が見えてきたとしても、そのままの内容を口頭で多くの人に伝えることは困難です。アイデアとは、最終的に目標とするビジョンにたどり着くまでの過程を想定し、さらにそれをチャートとして確立させることで事業に昇華できるものなのです。
それをより詳細に具現化するためには、アイデアシートの利用が有効です。アイデアシートには、アイデアを伝えるために必要な項目を設定し、そこに詳細を書き込んでいきます。構想も固まり、さらに事業への具体的な取り組みを可視化できることにもつながります。
アイデアシートに記載するべき項目とは、通常情報を伝えるために必要な5W1Hを、事業展開のために拡張した6W3Hです。
いつ・誰が・何を・どこで・なぜ・どのようにといった項目に加え、さらにビジネスとして成立させるために、誰に・どれくらい・いくらでといった項目も合わせて考えるのがよいでしょう。